[2008年6月5日20時41分]
汚職事件機に経費仮装=ODA工作発覚恐れ−森田元社長が主導・PCI脱税事件
大手建設コンサルタント「パシフィックコンサルタンツインターナショナル」(PCI)の脱税事件で、同社が2002年に鈴木宗男衆院議員の事件に関連して家宅捜索されたことを機に、元社長森田祥太容疑者(66)主導の下、経費に仮装して香港現地法人に送金する方法を考案していたことが5日、分かった。
東南アジアの政府開発援助(ODA)事業受注に絡む政府高官へのリベートが発覚するのを恐れたためとみられ、特捜部は森田容疑者らを追及している。
PCIは02年7月、鈴木議員の事件に関連し、国後島の発電施設設置をめぐる不正入札事件の関係先として捜索を受けた。同年8月には、ODA事業で三井物産がモンゴル政府高官にわいろを渡した不正競争防止法違反疑惑も浮上した。
関係者によると、PCIはそれまで直接リベートを渡していたため、危機感を抱いた森田容疑者らは03年に入り、極秘に対応を協議。同4月には、香港法人への送金を「設計委託費」に仮装することや、リベートの授受に現地エージェントを介在させることが決まったという。
設計費での送金は決定直後から開始。年間約1億円に上り、実際にはODA事業受注のリベートを含む情報収集に充てられていたという。
森田容疑者は経理担当の事務管理本部長渡辺行雄容疑者(58)と共謀し、04年9月期までの2年間で、計約1億7700万円の所得を隠し、計約5700万円を脱税した法人税法違反の疑いが持たれている。
森田容疑者らは容疑を否認しているという。(了)
鈴木宗男(すずき・むねお)、森田祥太(もりた・しょうた)、渡辺行雄(わたなべ・ゆきお)
[時事通信社]